そんな方いませんか?実際周りの人に聞いても、具体的にどうやったら”ほぐれた”状態になるのかわからない人。体験できていない人は多いと思います。
少し難しい話も含まれますが、これがわかると逆をたどれば”ほぐれた”感を理解できるので最後までお付き合いして頂ければと思います。
筋肉が固くなる原因は主に三種類あると言われています。
・筋肉疲労による疲労物質の蓄積
・血行不良によるもの
・末梢神経の圧迫
順番に解説していきます。
・筋疲労によるもの
筋疲労には諸説ありますが、作業や運動を通して、一定量の負荷を筋肉に与え続けると筋肉に疲労物質が溜まり、筋肉内の酸性度が高まることで筋肉が疲労します。それにより筋肉繊維が動きにくくなり固まっていきます。運動習慣がある方は疲労物質の排出も早く、筋疲労の回復度合いも早いのですが、たまの作業や運動くらいしか縁がない方は、中々抜けません。
・血行不良によるもの
筋疲労にも関連しますが、筋疲労により固まってしまうと本来の柔軟性が失われてしまいます。筋肉に限らず人間の多くの細胞には血液によって栄養と酸素を常に供給されています。筋肉にも当然栄養を送るための血管が存在しているのですが、筋肉が固まっていると血管が圧迫され血行不良に陥ってしまいます。そうすると酸欠状態となり、筋肉は固くなり、疲労物質も排出されにくくなるためさらに固くなっていきます。この二つで慢性的なコリができていきます。
・末梢神経の圧迫
筋肉には血管の他に筋肉を動かすための神経(筋紡錘)が繋がっています。筋紡錘も筋肉にまきつく形でつながっているため、筋肉が固まると締め付けられる形となり、その神経に関連した場所に痛みを感じるようになります。神経は体を修復させようと炎症反応を起こし、サイトカインなどの化学物質を放出し、それにより筋肉が反応すると固くなっていくのです。
大事なことは三つとも関係があり、主な原因は血行不良によって疲労物質が筋肉に溜まってしまう事なんです。
つまりなんらかの刺激で筋肉の血行を改善させ疲労物質を排出することでほぐれていくという事です。
なんらかの刺激=筋肉への適度な圧迫=正しい圧力になります。
やっと戻ってきましたねww
正しく押すというのは、圧力のかけ方を受ける人によって変える必要があります。
感覚的には痛気持ちいい程度の圧迫が良く、同じ圧力だとしても人によっては痛かったり、感じなかったりします。なので痛気持ちいいと感じるよう圧迫する力を変えます。逆に圧迫が強すぎると筋肉に微細な損傷を与える恐れがあり、これがもみ返しにつながると言われています。この圧迫方法は筋膜を狙った方法になります。筋膜とは筋肉を覆う薄い膜の事で、軽い刺激を与えることでも筋肉の柔軟性を得やすく血流改善に繋がると言われています。軽い刺激であれば損傷もしにくいですよね。
つまり筋膜を圧迫していくところから始めるというのが正しい押し方になる。と考えるのが理解しやすいと思います。
力加減としては一度深くまで押した所から力だけ抜き、反動で戻ったが体から離れない圧力程度が筋膜の部分と言われており、コリのあるところに向けて最初に押し始める力の目安となります。
そこからコリを抑えたまま、一定の圧力で揺らしながら押し続けていくと同じ圧力でも指が入るようになったり、抵抗を感じなくなってくる事があります。それがほぐれてきたサインです。それで一度離して、押した筋肉全体を触ってみましょう。柔らかさが違うと思います。力を入れずに筋肉が柔らかくなるのがほぐれたという感覚です。
これだけでコリが良くなるとは限らないですが、自分で体をほぐした感覚を知っている事はとても大事で、知っている人は感覚を再現しやすく良い状態を保ちやすくなるという事なのです。
美味しいチャーハンの味を知らなければ、美味しいチャーハンは作れないという事です。
この感覚は気持ち的に余裕を持てるようになると思います。
まとめ
・コリの改善には筋肉の血行不良を改善し、筋疲労物質を排出することが必要。
・正しい圧力とは、痛気持ちいい程度(筋膜)の圧迫。
・ほぐれた感覚を体感できる事は、再現できるようになるため体が楽になる。
正しい圧力を意識して体のケアができることが、毎日のケガの予防になります!是非意識してみてください。
治療方法にも色々な考え方がありますが、当院では筋肉に負担をかけないように筋肉の本来の柔らかさを取り戻す施術を心がけています。同時に患者様に体感していただけるように努めています。是非一度施術を体感していただけたらと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!